パレート分析

パレート分析とは、全体に占める各構成要素の割合を明確にすることによって、何に重点的に力を注ぐべきか、またその重要度や優先度はどのくらいかを分析する手法です。これにより効率よく収益をあげるために優先順位を明らかにすることが可能になります。

この分析を活用することにより、「全て完璧に」ではなく、最も効果を得られるところに経営資源を集中投入するという戦略的な経営を行うことが可能になります。それでは、具体例を使って解説をします。
この分析方法は、1897年にイタリアの経済学者Ⅴ.パレートが所得分布の不平等に関して、「社会全体の所得の多くは一部の高額所得者が占めている」と統計学的に解明したことがベースとなっています。
この法則は経済においても活用され、一般的に全体の数値の大部分(80%)は全体を構成する要素の中の一部(20%)によって生み出されていると言われ、「80対20の法則」(俗に「2:8(ニッパチ)の法則」)とも言います。



例えば、小売店に100種類の商品があった場合、売上高の80%近くまでを占めるのはほんの20種類の商品だという場合が多いと言われます。そのため、多くの小売店では全商品を均等に管理するのではなく、上位20%程度のよく売れている商品に対して集中的に管理を行うことで、効率的な経営を行っています。







また、非生産的な80%をさらに分解して「2:6:2の法則」と言うこともあります。
例えば企業の場合、有能な社員は全体の20%のみで、60%は平均的な普通の社員、そして残りの20%が必要のない非生産的な社員であると言われます。
この場合、必要のない20%を排除すべきと考えるのが普通ですが、面白いことに20%を排除した後の社員で同様の「2:6:2」が出来上がります。
これは、集合体においては生産的、非生産的な部分が必ず存在するものであり、非生産的な部分を排除することは必ずしも得策ではないということを表しています。

では、その分析方法について具体的に見てみましょう。

まず各構成要素の構成比率を羅列した一覧を作成し、構成比率に応じて要素を3ランクに分けます(ABC分析表)。その時ランクを大きい順にABCと付けることから、「ABC分析」と呼ばれることもあります。
そこから要素が降順にプロットされた棒グラフと、それらの累積量を示す折れ線グラフを組み合わせた複合グラフ(「パレート図」と言います。)を作成します。

パレート図の作成により、上位に位置する一部の要素が、全体に対しどのくらいの割合を占めているのか明確になります。
















パレート分析は商品管理、品質管理、売掛金・買掛金管理、クレーム管理等、様々な用途で利用可能ですが、特に商品管理においては、ABCにランク付けされた商品を以下のように分類することができます。

(1)Aランク商品:販売高の大きいほうから順番に商品別販売高を順次下位の販売高に累積してい  
き、
その累計値が全販売高の80%に至るまでの範囲内に入る商品をいう。
売れ筋商品とも言う。

(2)Bランク商品:Aランク商品と同様な方法で,その累計値が80%を越え, 90%に至るま
での範囲
内に入る商品をいう。

(3)Cランク商品:残りの商品で100%までのものをいう。死に筋商品とも言う。

逆に、パレートの法則のアンチテーゼとして注目されているのがロングテール理論です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最終更新 ( 2010/05/11 14:14 )