レバレッジマネジメント

「レバレッジマネジメント」とは、「小さな労力で大きな成果をあげることにより企業を成長させる」ことを目的とした経営者に必要な思考方法(「考えるツール」)です。この思考方法「レバレッジマネジメント」は、ベンチャー企業を上場させた実績をもつ本田直之氏が提唱したものであり、他にも「レバレッジ・リーディング」「レバレッジ人脈術」「レバレッジ勉強法」など「レバレッジ」をキーワードとした著書が多数出版され、ベストセラーとなっています。


「レバレッジマネジメント」は以下の6つの要素に大別されています。

(1)経営者のレバレッジ
(2)戦略のレバレッジ
(3)営業のレバレッジ
(4)ブランドのレバレッジ
(5)仕組み化のレバレッジ
(6)組織のレバレッジ

筆者は、6つの要素を満たすことで「うまくいく会社・業績のよい会社」を作り出すことができると考えています。
それでは、それぞれ要素について説明します。

(1)経営者のレバレッジ
したいこと、すべきことが多種多様にある経営者にとって、限りある時間とカネをどのよう
に利用するか、資源配分するかが重要であり、それにより会社の業績が決定するといっても
過言ではないでしょう。6つのレバレッジの中で、もっと重要です。

「経営者のレバレッジ」は以下要素で構成されています。

・時間/カネを消費と投資に分別し、消費は最小限・投資は最大限行う
・勉強という投資をする
・人と会う時間を作る
・劣後順位を意識する(やりたいことに時間を優先配分、残された時間でやるべきことをどう
こなすかを考える)
・内部要因思考を持つ(人のせいにしない・事実をポジティブに受け止める)
・率直さを持つ
・シミュレーションを緻密に行う(勘だけで意識決定しない)
・捨てる作業をする(意識的に何でもやろうとしない)
・メンタル・フィジカルを鍛える
・時代の流れを見る

(2)戦略のレバレッジ
無駄を排除し、人/モノ/カネを投下し最大限に効果をあげるためには、経営者の舵取りが重
要です。

その舵取りをするために必要なのが「戦略のレバレッジ」であり、以下6つの要素で構成さ
れています。

・会社の方向性の決定(今後どのような会社にしていくのか?)
・会社の定義づけ(手がけるビジネスは何か?対象顧客は誰か?)
・事業をフォーカスする(業界を絞込み、資源を集中投下する)
・方策を数多く用意する(垂直展開・水平展開可能な状態にする)
・会社の売上を積み上げ継続型にする

(3)営業のレバレッジ
目先の売上/収益に意識をとられてしまい、経営者が自ら営業の数をこなし売上をあげるこ
とに労力が集中してしまいがちですが、本来、経営者は「売り込まなくても売れる仕組み
を作る」ことに注力すべきです。
いいかえれば、誰でも簡単に営業ができ成果があがる仕組み・環境を作ることこそが営業に
おける経営者の仕事であるといえます。

この仕組みをつくることこそが「営業のレバレッジ」と筆者は定義しており、「営業のレバ
レッジ」は以下3つの要素で構成されています。

・営業の道を拓くような有力顧客を獲得すること
・手離れが早い仕組みを作ること(顧客にとって分かりやすい商品・サービスであること)
・心理学の達人となること(顧客に「買いたい」と思わせること)

(4)ブランドのレバレッジ
いくらすばらしい商品やサービスがあっても、ブランド(知名度)がないとなかなか売上が
上がらず飛躍的な成長をすることが難しいといえるでしょう。
「ブランドは大企業のもの」とか「ブランディングは余裕のある企業が取り組むこと」と思
われがちですが、実は、ブランドは小さな会社だからこそレバレッジが最もかかります。
小さな会社におけるブランドとは、戦略の定義づけから一貫して流れているものをPRして社
会的な認識を得て、さらにブランドに変えていく思考が必要であり、その思考方法こそが
「ブランドのレバレッジ」と筆者は定義付けています。

「ブランドのレバレッジ」は以下7つの要素で構成されています。

・会社のキャッチフレーズを作る
・経営者自体をブランディングする
・会社にとって最適なメディアリレーションシップを構築する
・デザインを意識する
・オフィスをブランディングする
・顧客がクチコミしてくれる仕組みを作る
・経営者が本を出版する

(5)仕組み化のレバレッジ
会社の業務を仕組み化することにより、より効率的に成果をあげることを「仕組み化のレバ
レッジ」と筆者は定義しています。
仕組み化するためには時間と労力を費やす必要があり、仕組み化した当初は効果がさほどで
ないことが多いため、長期的視点で望むことが重要となります。

仕組み化すべきものを明確にし、その上で実際に取り組むプロセスを「仕組み化のレバレッ
ジ」と筆者は定義しており、以下6つの要素で構成されています。

・効率化しても意味のない業務は仕組み化しない(無駄なことはしない)
・「頭を使って考える」仕事は仕組み化しない
・ITを学ぶ/駆使する
・70%の出来で導入する
・チェックリストなどを活用し、だれもが時間をかけなくても能動的にできる状態にする
(アクティブルーチン化する)
・強い意志を持つ

(6)組織のレバレッジ
社員が成果を出しやすいような仕組みや環境を作るための方法を「組織のレバレッジ」とい
います。

「組織のレバレッジ」は以下の要素で構成されています。

・社内の共通言語/共通認識を作る
・記憶に残る報酬・インセンティブを出す
・社員に「武器」(明確なビジョン・知識・売りやすい商品・営業ツール)を持たす
・情報共有(成功体験など)をできるようにする
・会社の方針や方向性を理解させるミーティングを開く
・採用は経営者自らが行う

最終更新 ( 2010/05/11 14:30 )