組織形態

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「ピラミッド型組織」・「マトリクス型組織」

 

「ピラミッド型組織」とは、「ヒエラルキー型組織」とも言い、階層構造になっている組織形態を指します。軍隊組織から端を発した組織形態で、指揮命令系統は通常1つで、指示が必ず上から下へと降りるため、組織メンバーは上意下達でトップの指示命令に従って仕事・作業を行います。一般的な企業では、機能別のピラミッド型組織になっているケースが多く、複数の事業を行っている場合には、事業単位で意思決定のしやすい事業部別組織になっているケースが多いようです。

 

 

 

ピラミッド型組織では、従業員は上下関係や階層意識が強く、職場には規律や規範が多いのが特徴です。従業員の仕事は細分化されていて、組織をコントロールしやすく、作業効率性を高められることが利点です。

 

しかし、大きい組織ではトップと担当者(下位メンバー)との間の階層が増えるため、トップの発した命令・指示の意図が何回も伝達を繰り返すうちにずれてしまい、組織の末端まで伝わらないことが多々あります。また、担当者側からみると、現場の状況を見て臨機応変に修正・変更したい場合でも、決裁権限を持つ階層まで遡って許可を得なければならないため、機動的な対応ができません。また、現場の感覚がトップに伝わらないといったといった弊害が出てきます。

 

組織の目的や業務内容がシンプルかつ明確な場合には、大きな力を発揮する組織体系で、都度判断が必要な業務にはあまり向いていない組織形態と言えるかもしれません。

 

 

一方、「マトリクス型組織」は、例えば機能別組織と事業部別組織(製品別・地域別等)などの、複数の組織を組み合わせた組織形態を指します。

 

例えば下記の例では、組織メンバーは、製造、流通、営業といった「機能」と、欧州、アジアといった地域「事業」部の2つのグループに所属することになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この組織形態は、1960年代にNASAがアポロ計画に参画した航空宇宙産業の企業に導入を推奨したプロジェクトマネージャー制に由来します。プロジェクトマネージャー制は、プロジェクトごとにマネージャーを置いて、従来の機能別組織にプロジェクトチームが横串を刺すような形で編成された組織のことを言います。通常プロジェクトチームはプロジェクト終了後に解散しますが、恒常的に複数組織で形成した組織がマトリクス組織なのです。

 

マトリクス型組織がうまく機能すると、機能別組織のもつ専門スキルの蓄積・能力発揮と事業単位での市場適応性の高い意思決定といった両形態の優れた点を発揮することができます。

 

マトリクス組織のデメリットとしては、異なる組織構造が組み合わされるため、指揮命令系統が複数存在することがあげられます。例えば上の例では、機能別組織での上司と事業部別組織での上司と2つの指示命令系統が存在することになります。このため管理が複雑になり、コンフリクトが生じやすいという問題点があり、マネージャー間でのコミュニケーションや調整が欠かせません。

 

 

両組織形態ともにメリットデメリットがあり、どちらの形態が優れているという訳ではありません。組織の最終的な目的や自社の業務の特性に合わせて、組織をデザインすることが重要なのです。

 

最後に、ピラミッド型組織の典型的な例は官僚制だと言われています。そこで、イギリスの歴史学者であり政治学者であるパーキンソンが、イギリスの官僚制を観察して見出した「パーキンソンの法則」の第一法則を紹介します。それは「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」というものです。効率化のために組織の再編に着手する前に、時間があるがために発生している無駄な仕事がないか見渡してみてはいかがでしょうか?

 

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最終更新 ( 2014/07/30 12:56 )