マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック

 

 

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【書籍データ】マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック

著者:イーサン・M・ラジエル

訳者:嶋本恵美 他

出版社:英治出版

価格:1,500円(税別)

http://www.eijipress.co.jp/book/book.php?epcode=1021

 

マッキンゼー&カンパニーは、世界で最も有名な戦略コンサルティング会社です。本書『マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック』は、世界的にベストセラーとなった『マッキンゼー式世界最強の仕事術』に続いてイーサン・M・ラジエルが書いた世界トップのコンサルティング会社マッキンゼーの理論と技を実践するための『How toブック』です。

 

 

 

著者は、マッキンゼー社のニューヨーク支社でコンサルタントとして勤務し、金融、電気通信、コンピューター、消費財などの業界の大企業をクライアントとして担当しました。  

前作『マッキンゼー式世界最強の仕事術』では、過去から現在にいたるマッキンゼー社でのエピソードを用いて、マッキンゼー社が一流企業であるクライアントの抱える超難問を解決してきた方法を体系的に描きました。実践的な技法を提示するよりも、マッキンゼーでの仕事の進め方の解説が大半を占めていました。しかし、本書ではさらに一歩踏み込んで、一般企業に勤めるビジネスパーソンが、どのようにすればマッキンゼー式問題解決を活用できるか、に重点が置かれています。そのため、コンサルタントではない方が仕事の進め方を改善するためには、本書は最適であるといえます。

本書では、実際の仕事の進め方に沿って、8つの章に分けて解説をしています。「課題を発見し」「その原因を探り」「解決策について周囲の合意をとり」「それを実行に移し」、実際に課題を解決していくまでのプロセスが事細かく描かれます。そこで描かれているのは、単に課題解決の手法のみならず、周囲への働き掛けを行うためのコツから、自分自身をどうやってマネジメントするかまで、多岐にわたっています。

本サイトでは、『<1>問題の構造を把握する』から、『<5>最終結果をプレゼンテーションする』までを取り上げます。

第一章『問題の構造を把握する』

本書では、問題の構造を把握するために重要なポイントとして3つを挙げています。

MECEに問題を捉える

・初めての問題など存在しない

・クライアントは、それぞれが唯一無二

MECEに問題を捉える

MECEは、「互いに重ならず、すべてを網羅する(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)」の頭字語です。問題の構造を理解するには、MECEに問題を把握することが求められます。

・初めての問題など存在しない

ビジネスにおいて、問題が起きると、さも新しい問題であると考えがちですが、ほとんどの場合、その問題とほぼ似た問題がどこかしらで起きているものです。そのため、過去の課題解決の方法を参考にしたり、既存のフレームワークを利用したりすることにより、起きている問題の概要が素早く見えるようになります。

・クライアントは、それぞれが唯一無二

前の項目と相反することですが、既存のフレームワークは万能ではありません。クライアントが(起きている問題は、と言い換えても良いかもしれません)それぞれ唯一無二だと意識することが重要です。

そのうえで、以下のプロセスで課題に対処すべきだと作者は述べています。

(1)現実を構造化する

目の前にある問題の領域を決定して他の要因とのつながり等、物事を構造化してとらえることが必要です。それにより、重要でない要因について検討する時間を省略することができ、真の課題に集中して検討ができます。

(2)問題を構成要素に分解する

問題の構造を捉えるときに特に重要なのは、直面している問題を構成要素に分解することです。ほとんどの場合、複雑な問題はより小さく単純な問題の集まりに変えることができ、そうすれば個別に解決することができるようになります。また、その問題は本当に解決すべき問題なのかを検討する必要があります。

(3)ロジックツリーを活用する

問題を分解するのに利用する最も一般的なツールは「ロジックツリー」です。これは、問題のあらゆる構成要素を階層ごとに並べたもので、俯瞰することから始めて、段々に下降していきます。

(4)仮説を立てる

問題に当たる際に事実を分析するとき、一つずつ分析していって最後に答えを出すより、仮説を証明あるいは反証していくほうがはるかに効率的です仮説において大切なのは、新しいアイデアを生み出すことですから、先入観は捨てるべきです。次のルールを守るよう心がけるようにしましょう。

・悪いアイデアというものは存在しない

・ばかげた質問というものも存在しない

・自分のアイデアが退けられるのを嫌がらず、必要であれば自ら取り下げる

・会議が長くなりすぎて議論が行き詰ったら、無理に続けないで中止する

・紙に書く

また、仮説はクイックテストにかけることも重要です。クイックテストとは、仮説のまちがいを素早く見破ることです。仮説は、問題解決プロセスの初めに立てるのでどちらかと言うと事実より直観に頼る部分が大きいものです。そのため、直ちにクイックテストにかける必要があります。


第ニ章『分析を計画する』

仮説を立てたからには、それが正しいことを証明しなくてはなりません。それに必要なのが、事実に基づいた分析です。そのために重要なポイントとして3点を挙げています。

・キードライバー(KFS)を探す

・大きな絵を眺める

・海の水を全部沸かさない

・キードライバー(KFS)を探す

ビジネスの成功を左右する要素はいくつもあるものの、全部が同じように重要なのではありません。時間も資源も限られている場合、問題に一番影響する要素(KFS)を見つけて、それらに的を絞る必要があります。

・大きな絵を眺める

複雑で難しい問題を解決しようとすると、しなくてはならないことが数限りなくあって目標を見失いそうになることがあります。こういうときは、冷静になって「今いったい何を達成しようとしているのか」をもう一度考えなおす必要があります。今している仕事は、「大きな絵」(会社の目的、部門の目標、顧客にとっての意義など)のどの部分にあたるのかと自問すると効果的です。

・海の水を全部沸かさない

猛烈に働くのではなく、賢く働くことです。今日の様にデータがいくらでもある状況では、どこまでも分析を深めたくなります。しかし、その分析が問題解決プロセスにかなりの付加価値をもたらしているのでなければ、時間の無駄でしかありません。

そのうえで、以下のステップで実行することが求められます。

(1)問題をリストアップする

分析の計画を立てるとき、まずは、具体的な最終結果がどんなものにしなくてはならないかを考える必要があります。そのため、計画を立てるための第1歩は、最初の仮説を立案したときに立てた問題からスタートします。以下の項目をリストにしましょう

①答えに関するあなたの仮説

②仮説を証明あるいは反証するのに必要な条件

③分析するのに必要なデータ

④考えられるデータ源(例:国勢調査、面接調査など)

⑤各分析の予想される最終結果の概要

⑥各最終結果についての責任者

⑦各最終結果の期日

(2)ワークプランを作る

分析の結果によっては、そのあとに続く分析が全部いらなくなり、実施する手間が省けることがあります。しっかりしたワークプランには、思考を構造化するのを助けるという面があります。