仮説検証

仮説検証とは、仮説の真偽を事実情報に基づいた実験や観察などを通じて確かめることを言い、経営戦略の立案や、マーケティングなどの活動に必要となる「思考のプロセス」にあたります。仮説検証は現代のビジネスパーソンに求められる「思考のプロセス」です。 事実を知ろうとするにあたり、観察や情報収集が必要になりますが、何を求めているのかがわからなければ、膨大にある情報の中から必要な情報を効率的に集めることはできません。また、様々な情報を羅列しただけでは、過去の事象は把握できても、その原因や新た戦略を見つけ出すことは困難です。「もしかしたら、こうなるのではないか」「このような事象が起きているのではないか」など、仮の答えを持ち、その答えを導くために情報を集め、組み合わせることが重要になります。
この仮の答えが仮説であり、このような考えを持ちながら思考することを仮説思考と言います。そして、この仮説が正しいかの検証を進めていくことが、仮説検証になります。

具体的には、以下のプロセスを繰り返し実行することが仮説検証のサイクルになります。

(1)現状の把握・状況の観察
仮説を立てる前に、まずはその根拠となる現在の状況を把握することから始まります。
例えばプロジェクトを開始する時であれば、目的を押さえ、その背景や経営環境を分析することであり、マーケティングを行う際であれば蓄積された販売データなどから傾向を理解し、問題点を把握することにあたります。

(2)仮説の設定
状況をよく把握したうえで、次に仮説の設定を行います。
前述の通り、そもそも仮説とは、物事を考える際に最も確かだと考えられる「仮の答え」です。従ってこの段階では、必ずしも正しい解を見つけることではなく、いわば「あたり」をつけることになります。
例えば、「この商品はこうしたら売れるだろう」・「トラブルの原因はここにあるだろう」と考えを立てることなどです。

仮説は現状の分析結果から自動的にわかるのではなく、「考えること」で導きだします。
例えば、
ある商品の販売が不振になった場合、実績データを見ても売れていない事実はわかりますが、何故売れないのかはわかりません。
しかし、その商品が売れている店と売れていない店を比較し
て違いを考えるなどにより、その原因について仮説を立てることができるようになります。この場合では、売場のディスプレイが悪いのではないか、店員の知識が無いのではないか、そもそも顧客層が違うのではないかなどです。
この「仮説の設定」はあくまで主観でかまいません。定性的な情報から仮説を設定することになります。

(3)仮説の検証
設定した仮説が正しいか検証するには、仮説を設定した時以上に情報が必要になります。
具体的には、リサーチを行ったり、実際にアクションを行い、その結果を分析することなどによって、仮説が正しいかを確かめます。この仮説の検証は、客観的に、論理的に行う必要があります。その結果、仮説が正しくない場合には、その仮説と検証結果を踏まえたうえで、再度仮説を立て、検証を行うサイクルを回す必要があります。

以上のように、仮説検証を行うには多大な労力と地道な作業が必要になります。
しかし、仮説を設定した上で検証することで、作業を効率的に行うことが可能になります。
事前に多くの仮説を洗い出し、それを絞り込むことで漏れをなくし、仮説検証の結果が思わしくない場合は、再度仮説を立てなおすなどの積み重ねること。これがビジネスでは求められています。不確定要素を1つずつ潰していくことで「仮説」から「新たな事実」へと昇華させることで、新たな経営・マーケティングを実践することが可能となります。