中身が素晴らしくても伝わらなければ意味がない
熱心なビジネスパーソンが一生懸命調査し、仲間と徹底的な議論をして重要なヒントを得たとしましょう。
次のステップはプレゼンテーションです。具体的にはパワーポイントの資料作成と、実際に役員会や部長会などでプレゼンするデリバリーを行います。
高頻度にお見受けするのは、この部分のスキルが未熟な方たちです。彼らがどんなに懸命に努力し、どんなに素晴らしいヒントを得たとしても、プレゼンテーションで失敗してしまえば、それは組織の意思決定者に伝わりません。中身が素晴らしくても、伝わらなければ意味がないのです。
PPTの資料作成は地頭が良いだけではできない
ビジネスパーソンに必要な様々なスキルのうち、いくつかは、もって生まれた頭の良さだけでカバーできるものも多いです。一方で、パワーポイント(PPT)の資料作成に関しては、基本ルールを教わらないかぎりうまくできません。
我流で作ったPPTには以下のような特徴があります。
・1枚に情報を詰め込み過ぎたビジーなスライド
・図表を活用すべきなのに、文字情報だけでわかりにくいスライド
・ワンスライド・ワンメッセージになっておらず「その1枚で言いたいこと」がわからないスライド
・1枚1枚は面白いのだが、全体のストーリー構成が欠落している一束のPPT
弊社のプレゼンテーション研修では、受講生が過去に作成したPPTを持ち寄り、修正すべきポイントを実践的に相互フィードバックしたり、講師から指摘してもらって学びを深めます。
PPTのデリバリー(プレゼン)も訓練が必要
話し上手な人はPPTのプレゼンテーションが上手な傾向が確かにあります。一方で、普段は朴訥な印象の方なのに、PPTプレゼンテーションは聴衆を引き込む方もいます。後者の方は訓練のたまものです。
訓練を受けていない方のプレゼンテーション(デリバリー)には以下の特徴があります。
・PPTに書いてあることを順に読み上げているだけで、聴衆が退屈になる
・聴衆のほうを向かず、終始スクリーンを向いて話をしている(アイコンタクトがない)
・強弱のメリハリ、沈黙を活用した間がなく、聴衆が退屈になる
・ジェスチャーがない。極端な場合は椅子に座ったままでただしゃべっている(グローバルスタンダードではあり得ない)
・スクリーンを見せるために部屋を真っ暗にし、プレゼンターが聴衆に見えない
・聴衆に対して質問を投げかけるなど、双方向の仕掛けを活用できていない
弊社のプレゼンテーション研修では、プレゼン達人の動画を視聴してコツを実感した後、自分のプレゼンテーションをスマートフォンなどで動画に記録し、そこから学びをえて、リベンジプレゼンを行う流れになっています。そのプロセスで受講生のプレゼンテーション(デリバリー)は劇手に向上します。