エグゼクティブコーチングの進め方――契約から6か月間に、何が起きるのか
体験セッションから三者での目的合意、月1〜2回のセッション、中間レビュー、最終振り返りまで。導入を検討する経営者・人事部門のために、6か月間の流れと、守秘・効果測定の考え方を具体的に説明します。
エグゼクティブコーチングの導入を検討される経営者や人事部門の方から、よくこう言われます。「効果がありそうなのは分かる。でも、実際に何をするのかが見えない」。
もっともなご指摘です。コーチングは形のないサービスであり、しかもセッションの中身は守秘義務に守られるため、外からは見えにくい。そこで今回は、契約から6か月間に何が起きるのかを、時系列でお見せします。

STEP 0:体験セッション――「合わなければ断ってよい」
すべては、契約前の体験セッションから始まります。目的は相性(ケミストリー)の確認です。コーチングの効果は、コーチとの信頼関係に大きく左右されます。どれほど資格や実績があっても、相性が合わなければ深い対話は生まれません。
ですから弊社では、体験セッションの後に「合わないと感じたら、遠慮なくお断りください」と明確にお伝えしています。ここで断りにくい空気を作るコーチは、その後も本音を言いにくい相手です。
STEP 1:三者での目的合意――守秘と報告を両立させる設計
会社がスポンサーとなる場合(人事部門が役員・幹部に導入するケース)は、開始時に本人・スポンサー・コーチの三者で合意を交わします。決めることは主に2つです。
1つ目はコーチングの目的。「次期経営体制に向けたリーダーシップの拡張」など、スポンサーの期待と本人の課題認識をすり合わせます。2つ目は報告の範囲。ここが最も大切です。セッションで語られた内容そのものは完全守秘。スポンサーへの報告は、「扱っているテーマ」と「進捗の手応え」という粒度で、本人が了解した範囲に限る——この線引きを、始める前に三者で明文化します。守秘が守られるからこそ本音が出て、本音が出るからこそ効果が生まれる。この順番は崩せません。
STEP 2〜3:現状把握と、定期セッション
必要に応じて、開始期に360度サーベイなどで現状を把握します(省略も可能です)。その後は月1〜2回、1回60〜90分のセッションを重ねます。対面でもオンラインでも構いません。
セッションのテーマは、コーチが与えるのではなく、本人がその時々の「いま考えたいこと」を持ち込みます。重要な意思決定の整理、役員間の関係、自分のリーダーシップの癖——テーマは毎回違って構いません。一貫しているのは、コーチが問いを投げ、本人が自分の答えに到達するという構造です。
STEP 4〜5:中間レビューと、最終振り返り
3か月目を目安に、三者で中間レビューを行います。手応えの確認と、必要ならテーマの軌道修正です。そして6か月目に最終振り返り。何が変わったかを本人の言葉で棚卸しし、継続するか、自走に移るかを選択します。ここで「もう伴走は不要」となるなら、それはコーチングが成功した証です。
よくあるご質問:効果はどう測るのか
率直に申し上げて、コーチングの効果を単一の数字で証明することはできません。ただし、観察は可能です。本人が語る変化(意思決定の速さ、迷いの質の変化)、周囲が観察する行動変容(会議での聴き方、部下への関わり)、そして当初合意した目的に対する進捗。この3点を、中間・最終レビューで確認していきます。360度サーベイを開始時と終了時に取り、変化を見る設計も可能です。
期間・頻度・報告設計は、貴社の状況に合わせて調整できます。まずは体験セッションから、お気軽にお問い合わせください。コーチングそのものの土台については「MCC資格を持つコーチによるエグゼクティブコーチング」【リンク】もあわせてご覧ください。
